「地域福祉の理論と方法」勉強方法|社会福祉士試験科目

「地域福祉の理論と方法」勉強方法|社会福祉士試験科目

 

「地域福祉の理論と方法」は実際の試験で10問出題されます。

 

絶対覚えた分野|地域福祉の理論と方法|頻出

 

◆イギリスでの地域福祉の発展

◆アメリカでの地域福祉の発展

◆コミュニティ・オーガニゼーション

◆日本での地域福祉の発展

◆地域福祉基礎構造改革

◆主なコミュニティ理論

◆地域福祉の主体

◆社会福祉協議会

◆共同募金

◆相互扶助の仕組み

◆民生委員・児童委員

◆認知症サポーター

◆地域包括ケア

◆福祉サービス第三者評価

 

◆イギリスでの地域福祉の発展🇬🇧

 

1819:隣友運動

貧困家庭への友愛訪問や組織的な援助などの事前活動

 

1869:慈善活動協会(COS)設立

ロンドンで設立され、自然活動を組織化。友愛訪問を実施。ソーシャルワークの形成に影響を与えた。

 

1884:トインビーホール設立

バーネットによってロンドンのスラム街に設立。セツルメント運動が行われた。

 

1942:ベヴァリッジ報告

国が全国民の最低限度の生活を保障するよう社会保障政策を提唱した。

ウェッブ夫妻が基本思想を唱え、国民全てに最低限度の賃金・教育・環境・医療・余暇・レクを保障するのが国家の義務だとした。

5つの巨悪とは、窮欠・疾病・無知・不潔・怠惰のことをいう。

 

1968:シーボーム報告

社会サービス局が設置された。

コミュニティケアの推進に大きく貢献した。

今までバラバラだった各部局をまとめ、パーソナルソーシャルサービスの統合とニーズに合わせたソーシャルワーカーの配置を定期した。

 

1978:ウルフェンデン報告

多様な供給主体の独自の役割を承認する福祉多元主義を打ち出した。

ボランティアなどを含む非営利団体の役割が重要視された。

私はウルフェンデンの「フ」から福祉多元主義というワードが出てくるよう紐づけて覚えていました。

 

1982:バークレイ報告

コミュニティソーシャルワークが明確に打ち出された。

私はバークレイ報告の「ク」とコミュニティソーシャルワークの「ク」でキーワードが出てくるように覚えました。

 

 

1988:ワグナー報告

施設ケアや入所施設のあり方について提唱した。

 

 

1988:グリフィス報告

福祉サービスの権限を国から地方公共団体に移す提案をした。

市場原理を元に多様なサービスの参入を可能にし、サービスの選択肢を増やす提案をした。

インフォーマルな資源を支援し、維持発展させていくことを提言。

 

◆アメリカでの地域福祉の発展🇺🇸

 

1877:ニューヨーク州のバッファローで最初の事前組織協会が設立された。

 

1886:アメリカで最初のセツルメントであるネイバーフッドギルドがニューヨークに設立された。

設立したのはコイトである。

 

1889:イリノイ州シカゴにセツルメントのハル・ハウスがアダムスによって設立された。

 

1947:ニューステッターによってインターグループワークが提示された。

インターグループワークとは、ワーカーがグループ間の連絡調整をし地域組織化を促し効率的な目標達成を図ることである。

 

◆コミュニティオーガニゼーション

 

1939:レイン報告

全米社会事業会議でコミュニティオーガニゼーション概念の体系化に関する報告がされた。

私はレイン報告の「ン」とコミュニティオーガニゼーションの「ン」を繋げてキーワードを覚えるようにしていました。

 

1955:ロスによってコミュニティオーガニゼーションが発表

地域社会が団結協力することを養い育てる過程がコミュニティオーガニゼーションだとする統合説が唱えられた

 

 

コミュニティオーガニゼーションは、「小地域開発モデル」「社会計画モデル」「ソーシャルアクションモデル」この3つにロスマンは整理した。

 

◆日本における地域福祉の発展

 

1872:渋沢栄一

中央慈善協会の初代会長、日本初の養育施設である東京府養育院を設立した。

渋沢栄一は1万円札になる人物として現在注目されています。

渋沢栄一が行ったことは覚えておくといいかもしれません!

 

1874:岩永マキ

浦上養育院を創設し乳児や孤児を救済した

 

1883:池上雪枝

日本初の感化院の池上感化院を創設した

 

1887:石井十次

日本初の孤児院の岡山孤児院を創設した

 

1891:石井亮一

孤児女学院を創設、その後日本初の知的障害児福祉施設滝乃川学園を創設した

 

1891:アダムス

岡山に岡山博愛会を創設、日本のセツルメントの始まりとされる

 

1895:山室軍平

キリスト教慈善団体である日本救世軍を設立、廃娼運動を行う

 

1897:片山潜

東京の神田にセツルメント施設であるキングスレー館(隣保館)を創設した

 

1899:留岡幸助

家庭学校(感化院)を東京の巣鴨に設立し、1914年に北海道にも創設した

『感化法』の制定にも関わった

1899:横山源之助

『日本之下層社会』で大都市下層社会の実態を描いた

 

1900:野口幽香

貧民のために双葉幼稚園を創設した

 

1916:河上肇

『貧乏物語』を大阪朝日新聞で連載

社会問題となってきた貧困の現状や原因、解消策などについて論じた

 

1917:笠井信一

岡山県知事として、済世顧問制度を創設

 

1918:林市蔵

大阪府知事として方面委員制度を設立

方面委員は現在の民生委員

 

1919:長谷川良信

セツルメント施設のヤマハナ学園を創設

 

1929:浅賀ふさ

ソーシャルワーカーの草分け的存在

聖路加国際病院に社会事業部を設けた

 

1930:高木憲次

日本初の肢体不自由児学校光明学校を開設

1942:高木憲次

日本初の肢体不自由児の療育施設として整肢療護園を創設

 

1946:糸賀一雄

知的障害児施設の近江學園を創設

「この子らに光を」

1963:糸賀一雄

重症心身障害児であるびわこ学園を創設

 

◆地域福祉基礎構造改革

 

社会福祉基礎構造改革とは、社会福祉士制度の改革のことであり、1997年から検討され始めた。

 

社会福祉基礎構造改革以前の福祉サービスは契約による利用制度が仕組み化されていた。

しかし、その後利用者が事業者と対等な関係としてサービスを選択できるようになった。

 

2000年に「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律の概要」が公表され、8つの法律が改正された。

【改正された8つの法律】

・『社会福祉事業法』(『社会福祉法』に改正)

『身体障害者福祉法』

『知的障害者福祉法』

『児童福祉法』

・『民生委員法』

・『社会福祉施設職員等退職手当共済法』

・『生活保護法』一部改正

・『公益質屋法』の廃止

 

◆主なコミュニティ理論

 

日本人達が唱えたコミュニティ理論はなかなか覚えづらいでしょう。

私も覚えることに苦戦しました。

覚えられるなら覚えた方がいいですが、覚えられなければ人物名とキーワードだけでも繋げておきましょう。

ただ、完璧に覚えなければならない分野だとは思っていません。

 

 

★奥田道大

コミュニティモデルを4つに分類

・地域共同体モデル

・伝統的アノミーモデル

・個我モデル

・コミュニティモデル

 

★岡村重夫

住民主体

コミュニティケア

 

★右田紀久恵

地域福祉

自治型地域福祉

 

永田幹夫

地域福祉論(①在宅福祉サービス②環境改善サービス③組織活動)

 

★三浦文夫

社会福祉経営論(貨幣的ニードと非貨幣的ニード)

 

★牧里毎治

構造的アプローチと機能的アプローチ

 

◆地域福祉の主体

社会福祉法

 

2000年の社会福祉基礎構造改革によって福祉サービスの利用関係は措置制度から契約による利用制度に変更されました。

社会福祉事業法から社会福祉法に改正され、法の目的規定に「地域福祉の推進」が新たに盛り込まれました。

 

社会福祉基礎構造改革より前は応能負担でしたが、社会福祉基礎構造改革以降の『介護保険法』や『社会福祉法』の影響から応益負担が導入されるようになりました。

※応能負担…福祉サービス費の支払いは所得に応じて決められる

※応益負担…福祉サービスの利用量によって決められる

 

福祉サービスは個人の尊厳の保持と自立した日常生活を営むことができるように支援するものとして、良質で適切なものでなければならないとされています。

 

 

地域福祉の主体

 

地域福祉の主体として

①地域住民

②社会福祉を目的とする事業を経営するもの

③社会福祉に関する活動を行うもの

これら3つを挙げることができます。

これら3つの地域福祉の主体は、相互に協力し福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として日常生活を過ごし、社会・経済・文化その他あらゆる分野の活動に参加される機会が確保されるよう地域福祉の推進に努めなければなりません。(努力義務)

 

一方、国や地方公共団体は②と協力し、福祉サービスの提供に関する施策、福祉サービスが適切に利用されることに関する施策その他の必要な措置を講じなければなりません。(義務)

 

厚生労働大臣は社会福祉事業従事者の確保や国民の社会福祉に関する活動への参加の促進を図るための措置に関する基本指針を定めなければなりません。

 

◆社会福祉協議会

社会福祉協議会の歴史

 

1908:中央慈善協会が設立

1921:中央社会事業協会に改称

1951:日本社会事業協会、同胞援護会、全日本民生委員連盟の3団体の統合により、中央社会福祉協議会が誕生

1952:全国社会福祉協議会連合会へ改称

1955:現在の全国社会福祉協議会となる

 

1962:全国社会福祉協議会はコミュニティオーガニゼーションの方法を取り入れるとした

 

1977:学童・生徒のボランティア活動普及事業を開始、全国的に福祉教育が普及するようになった

1992:新・社会福祉協議会基本要項を策定、福祉活動や事業の企画や実施機能を発揮

 

都道府県社会協議会

 

1951年に『社会福祉事業法』の制定により、中央社会福祉協議会と合わせて都道府県社会協議会が法定化されました。

都道府県社会協議会は全国を単位として連合会を設立することができます。

都道府県社会協議会は日常生活自立支援事業の実施主体であるが、市町村社会福祉協議会・社会福祉法人・公益法人・特定非営利活動法人・法人格を有する団体等に委託することができます。

福祉活動指導員は都道府県社会協議会や指定都市社会福祉協議会に配置されます。

福祉活動指導員の人件費については1994年に一般財源化されました。

都道府県社会福祉協議会は地域福祉支援計画を策定します。

 

市町村社会福祉協議会

 

1983年『社会事業法』の一部改正によって市町村社会福祉協議会が法制化されました。

市町村社会福祉協議会は地域福祉活動計画を策定します。

都道府県社会協議会の地域支援計画と名前の区別はできるように覚えましょう。

 

福祉活動専門員は市町村社会福祉協議会に配置されるようになりました。

配置されるようになった1966年は市町村社会福祉協議会の職員に対して国庫補助がありましたが、人件費については1999年に一般財源化されました。

 

 

◆共同募金

 

共同募金は覚えておきたい分野です。

一見紛らわしいかもしれませんが覚えられないことはないので、重要な部分や模試にでた部分は確認しておきましょう。

 

共同募金会は都道府県を単位とした社会福祉法人であり、『社会福祉法』に規定されています。

共同募金は地域福祉の推進を図るため、都道府県を1つの単位として厚生労働大臣の定める期間内にのみ、寄付金の募集・配分を目的としている第一種社会福祉事業です。

第一種社会福祉事業、厚生労働大臣の定める期間内での募金活動ということは必ず覚えましょう。

共同募金は誰でも行えるものではなく、共同募金会以外の者は共同募金事業を行ってはなりませんし、共同募金という名称を用いることもできません。

 

共同募金は地域ごとに課題解決に必要な使い道の額を事前に定めてから寄付を募る「計画募金」です。

共同募金の寄付金は配分委員会の承認を得なければ配分することはできず、国や地方公共団体は寄付金の配分に干渉することができません。

 

阪神淡路大震災の経験から災害に備えるために準備金を積み立て、他の都道府県の共同募金会に拠出することができます。

共同募金の募金方法別の割合で最も多いのは戸別募金であり、次いで法人募金が多いとされています。

 

◆相互扶助の仕組み

 

日本で古くから存在する相互扶助の仕組みです。

これらは全く試験や模擬試験に出ないというわけではないので、イメージ審ながら覚えていきましょう。

 

結(ゆい)

結とは、田植えなどの労力を交換し合う習慣のことです。

テツダイ

 

テツダイとは、見返りを求めずに食料や労力を無償で提供することです。

催合(もやい)

 

もやいとは、共同生産と収穫物の共同配分によって利益を共有する習慣のことです。

講(こう)

 

講とは、信仰や社交を目的とした任意参加型の相互扶助組織のことです。

頼母子講(たのもしこう)や無尽講(むじんこう)は経済的・金融的機能を持ち共同体における救済的相互扶助を目的とした講のことです。

 

 

組とは、生産や自治を目的にした地縁による相互扶助のことです。

寄り合い

 

寄り合いとは、構成員内の共通認識を築きながら合意形成を図っていくことです。

 

七分積立金制度

 

七分積立金制度とは、江戸時代地主階級の負担する町の経費を節約した額の中から積み立てをして、貧民や孤児を救済した制度のことです。

 

五保の制

 

五保の制とは、古代律令制度における5戸を1組として農耕や納税等について連帯責任を負う。

 

◆民生委員・児童委員

 

民生委員と児童委員は基本的には兼務となっています。どのような役割を果たしているのか任期は何年かなど実際に問題として出題されやすいです。

また、更生保護制度に出てくる保護司と比較されながら出題されることもあります。

 

民生委員は社会奉仕の精神をもって、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努めるとされています。

簡単に民生委員の仕事を確認しましょう。

<民生委員の役割>

・必要に応じ住民の生活状態を把握

・住民の生活の相談に応じ、助言・その他援助を行う

・福祉サービスを適切に利用するために必要な情報の提供・援助を行う

・社会福祉事業者と密接に連携し、支援する

・福祉事務所その他の関係行政機関に協力する

 

民生委員の定数は厚生労働大臣の定める基準を参酌し、都道府県知事が市町村の区域ごとに市町村長の意見を聞いて都道府県の条例で定めています。

民生委員は都道府県知事の推薦に基づいて、厚生労働大臣から委嘱されるため制度的ボランティアの性格を持ちます。

ボランティアのため、民生委員には給与は支給されませんが、活動費は市町村を通じて支給されます。

任期は3年となっており、連続して民生委員をすることも可能です。

もしA民生委員がやむをえない事情により1年で民生委員をができなくなってしまった場合、A民生委員後任のB民生委員の任期はA民生委員の残りの2年となる。

 

◆認知症サポーター

 

認知症サポーターは認知症に対して正しい知識と理解を持ち、偏見を持たずに地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする役割を担います。

認知症サポーターになるには地方公共団体などが開催する「認知症サポーター養成講座」を受講する必要があります。

しかし、認知症サポーターは公共的な役割ではないため、関係機関への協力は義務化されていません。

 

◆地域包括ケア

 

地域包括ケアとは、次女・互助・共助・公助それぞれに関わってくる全ての関係者が協力して作る福祉システムのことです。

地域包括ケアの推進は2011年の介護保険法改正において、国や地方公共団体が保険給付にかかわる施策や予防、生活支援の推進と医療、居住の施策と連携しあい包括的推進に努めるよう規定されました。

地域包括ケアシステムの対象者は高齢者に限定されるものではなく、障碍者や子どもを含めた地域のすべての住民のための仕組みです。

 

◆福祉サービス第三者評価

 

福祉サービスの第三者評価の実施主体は各都道県となっています。

目的は、福祉サービスの質の向上と利用者の適切なサービス選択につながるための情報となることです。

第三者評価には職員が行う「自己評価」、利用者が行う「利用者評価」、評価機関による「訪問評価」などがありますが、実施や評価結果の公表は義務付けられていません。

 

第三者評価者となるには、都道府県に設置される第三者評価機関認証委員会から認証を受ける必要がある。

株式会社や社会福祉法人、NPO法人など様々な法人が第三者評価機関となることができます。

 

評価調査社は都道府県推進組織が実施する評価調査者養成研修を受講・修了していなければならない。

 

社会福祉事業の経営者は提供するサービスの質の評価を行うことで、サービスを受ける人の立場に立って良質で適切なサービスを提供するように努めなければなりません。

 

児童養護施設・乳児院・児童心理治療施設・児童自立支援施設・母子生活支援施設これら5つについては3か年度に1回以上の第三者評価の実施とその結果の公表、自己評価の実施が義務付けされているので注意して覚えましょう。

 

 

<運営適正化委員会>

運営適正化委員会とは都道府県社会協議会に設置された第三者機関であり、福祉サービス利用援助事業の適切な運営を確保し、福祉サービスに関する利用者等からの苦情を解決する機関です。

運営適正化委員会は事業者への改善命令はすることができず、事業者への改善命令は都道府県の役割となっています。

 

 

まとめ

 

重要ポイントが多く、長くなってしまいました。

しかし、地域福祉の理論と方法にはそれだけ重要な知識があるともいえます。

ポイントやキーワードで覚えつつ、問題を繰り返し解いていくうちに内容まで理解していければ大丈夫でしょう。

日本人の理論は名前と内容を理解して記憶するのは私は苦手でしたので、キーワードのみを覚えるようにしていました。

1つの科目全てをあきらめてしまうのはもったいないですが、どうしても覚えられないものは無理矢理記憶するか、最低限記憶するかです。

どうしてもできないところにたくさん時間をかけるのはもったいないと思います。

他の科目のこともありますので、緩急をつけて勉強していきましょう。

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